活動報告(2023-07-22)
研究紹介・勉強会「鳥海山の湧水」「鳥海高原の水から分かる歴史と産業」
2023年7月22日(土)
研究紹介・勉強会「鳥海山の湧水」「鳥海高原の水から分かる歴史と産業」を秋田県立大学本荘キャンパスで開催しました。
鳥海山の麓で暮らす私たちにとって、とても身近な話題である鳥海山と水のお話。
秋田県立大学大学院システム科学技術研究科 修士2年の新徳将也さんからは「鳥海山の湧水」、当会の会長であり秋田県立大学システム科学技術学部経営システム工学科 准教授の金澤伸浩さんからは「鳥海高原の水から分かる歴史と産業」と、2本立てでお話しいただきました。
「鳥海山の湧水」
鳥海山の周囲にはたくさんの湧水があり、普段なにげなく、そしてありがたく飲んでいます。
その中から全24地点、湧出箇所の物理的特徴とともに、温度や成分などの水質を調査したレポートです。
その結果はなかなか興味深いものに。
おいしさが数値として表され、非常にわかりやすい指標となっています。
これは全湧水スポットを巡って飲み比べしたくなります。
「鳥海高原の水から分かる歴史と産業」
金澤先生からは「下玉田川の酸性水」「花立牧場の糞尿のゆくえ」「水力発電開発と生態系」のお話をしていただきました。
上玉田川と下玉田川は、法体の滝の直下(法体園地)で合流し、子吉川となります。その下玉田川の水が酸性!その水はどこから!
鳥海高原の有機肥料が土壌や地下水に与える影響は!
白雪川の水が鮎川、そして子吉川へ!戦前に作られた水力発電所(現役稼働)開発の跡には貴重な湿原が!
と興味深いお話しばかり。
鳥海山が作った地形、そして人間の開発など、様々な要素が折り重なって現在の私たちの生活が成り立っています。
鳥海山と高原の利活用に「水」は欠かせません。久しぶりの座学でしたがあっという間の1時間半。知らないことを学ぶ喜びにワクワクしっぱなしでした。
大学の先生と生徒さんのお話しを伺う貴重な機会となりました。ありがとうございました。